Nikonの18%標準反射板を買ってきて使ってみた

標準反射板

標準露出がお手軽にわかる

カメラのアクセサリーのなかにグレーカードというものがあります。

ちょっとマニアックなアイテムですが、写真を撮るときその場の標準露出(眼で見た明るさを再現する設定)を知りたいとき、手軽に確認することができる便利なアイテムです。

各社から様々な商品(グレーカード)が発売されていますが、中でも一番安いNikonの18%標準反射板を買ってみました。

実際にこの反射板を使った設定での撮影サンプルやその効果などを紹介します。

そもそもなぜ必要なのか

以前の記事で少し触れましたが、カメラに搭載されている露出計は被写体の色によって明るさを間違う場合があります。

カメラは被写体の反射光を基準にして明るさを判断するので、白っぽいものや黒っぽいもの(光の反射率が18%から大きくずれるもの)を撮影すると明るさに誤差が生じます。

そこで撮影する被写体がどんな色の場合でも意図した明るさの写真が撮れるよう、反射率が18%のもの(グレーカード)を使います。

グレーカードを被写体の近くに置き測光。反射率が18%なので確実に標準露出を得ることができるという理屈です。

本来、正確な明るさを測定して標準露出を割り出すには、単体の入光式露出計が必要なのですが、グレーカードがあれば簡易に標準露出を得ることができます。

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軽いがそこそこの大きさ

今回、買ってきたのはNikonの18%標準反射板(ニコンダイレクトで税込485円)。ヨドバシカメラさんの大型店舗で、もう少し安い値段で購入してきました。

そんなに数が出る商品ではないので店頭にディスプレイされていない可能性が高いです。

店舗に買いに行くなら素直に「ニコンの500円のグレーカードください」と店員さんに聞いてください。

店員さんに尋ねるというひと手間を躊躇したために、わたしは倉庫にあって見つかるはずのないグレーカードを探し、店内を20分以上歩きまわる羽目に。

あと18%標準反射板自体は単なる灰色の厚紙なのでたいした重さではないのですが、そこそこのサイズで面積があります。

店舗などで購入して持ち帰るつもりなら、荷物が多いときはすこし考慮したほうがいいかもしれません。

白と黒を見た目の明るさで

今回は18%標準反射板の効果が解かりやすいように、カメラが特に苦手とする真っ白、真っ黒の被写体を撮影して試してみました。

使用したカメラはニコンD5500。撮影モードの設定はプログラムオート、測光モードはスポット測光を設定し、構図の中心に近いところで明るさを測るように設定。

一枚目はカメラ任せの露出設定で撮影、二枚目は被写体の近くに18%標準反射板を置き、反射板を測光した後にAEロック(露出を固定)。

露出を固定した状態で反射板だけを外して被写体を撮影しました。

作例1 ティッシュペーパー

カメラの自動露出で撮影

ティッシュペーパー

標準反射板で露出を固定後に撮影

ティッシュペーパー

作例2 レンズ

カメラの自動露出で撮影

カメラレンズ

標準反射板で露出を固定後に撮影

カメラレンズ

カメラ任せの設定でそのまま撮影した場合、どちらも色がグレーよりに写ってしまうことがわかると思います。

一方、標準反射板を使って測光をし露出を固定してやると被写体の白色、黒色が見た目に近い明るさで再現されています。

風景写真などの場合なら構図のなかに様々な色が存在しており、ここまでハッキリと差が出ることは少ないのですが、こんな風にカメラは明るさを間違うことがあります。

これらの写真の明るさの差は、標準反射板の効果というよりもカメラ内蔵の露出計の傾向といったほうが正確かもしれません。

撮影のときに意図的に露出補正をプラスにしたりマイナスにしたりすると思いますが、この傾向を知っておくと色々役に立ちます。

よく言われる白は露出プラスで黒はマイナスでと言われるやつです。

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あれば便利なドヤ顔アイテム

正直、標準反射板は無くてもなんとかなるアイテムではありますが、真っ白や真っ黒といった光の反射率が偏った被写体を撮る場合、露出の設定での失敗が減るので、結構便利です。

ぶっちゃけ灰色の厚紙なので自作できないこともないですが、色の反射率を調整する手間などを考えると、値段もそこまで高いものではないので買っておいても損はないかと。

すこし大きいので4分の1くらいか葉書サイズくらいにカットして、一枚カメラバックなどに入れておくと色々捗ると思います。

シーズー

ただ注意してほしいのは「何ですか、その紙?」とグレーカードを知らない人に質問されたときの対応です。

そのときはできるだけ簡潔に「写真の明るさを調整する紙」とだけ説明するようにしましょう。それ以上の説明は求められた場合のみ許可です。

たとえ親切心であったとしても一方的に18%標準反射板の理屈や光の反射率の話を長々と説明するのはやめましょう。

自分ではそういう意識はなくても、相手は「何ドヤ顔して語ってんの」と誤解を招きがちです。

ていうかしてはいけません。下手をすると完全に一歩引かれます。

LINEなどで「あいつ何言ってんのか意味不明!ありがとう○○!」とか陰でディスられるような最悪な状況を招くリスクは、なるべく取らないようにしましょう。

ですが説明が面倒だからといって「新しいバリアブルiTunesカード」とか適当な冗談を言って質問をスルーするのも最悪です。

自分が思うよりジョークが通じない相手ってのは結構いるもんです。ほんと、気を付けましょう・・・。

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