ソフトバンクとauの新端末購入プランで総務省が問題視している点

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販売時にSIMロック解除の流れ

2019年9月20日総務大臣記者会見で、総務省が速やかにSIMロック解除のルール見直しを行う方針であることを発表しました。

先日発表されたソフトバンクとKDDIの発表した端末購入プランが、有識者会議で問題点を指摘されたことを受けたもので、早急な両社によるプラン内容の見直しも予想されます。

新しい購入プランは、端末購入から100日間のSIMロックがかかったり、残債の割引には次回の機種変更が条件になっていることが、実質囲い込みにあたると指摘されていました。

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改正法の趣旨

10月1日から一部改正される電気通信事業法の趣旨として柱となっているのは、モバイル市場の競争促進利用者利益の保護です。

利用者が通信業者を比較検討、他社への移動(MNP)がしやすい市場環境を作ることが目的になっています。

そのため通信業者には、端末購入と通信料金の分離によるシンプルな料金体系、2年定期契約などによる囲い込みの撤廃などが求められています。

ソフトバンクとKDDIの新しい端末購入プランで問題視されたのは、SIMロックと割引の条件に次回の機種変更が含まれることが、ユーザーの囲い込みに繋がるという指摘です。

ドコモはなぜセーフなのか

ドコモも新端末購入プランを発表しており、端末購入時に100日のSIMロックがかかりますが、今回、総務省からドコモは名指しをされていません。

これにはソフトバンクとKDDIのプランが大幅な割引率を実現するために、自社の契約者以外も端末購入ができるようにした点が影響しています。

スマホおかえしプログラムとは

10月から一部改正される電気通信事業法により、いままでユーザーが機種変更時に利用してきた通信契約を条件に大幅に端末代金を割引く契約は廃止されます。

一方で通信契約を条件にしなければ、利用者に対し上限2万円までなら割引を認めるかたちになりました。

ドコモが発表した端末購入プラン「スマホおかえしプログラム」は、端末代金の残債と下取り価格の差が2万円以下になる仕組みにして、上記ルールに対応していました。

「スマホおかえしプログラム」はあくまで自社の契約者に対しての割引であるので、100日のSIMロックも妥当性が認められたと考えられます。

※「スマホおかえしプログラム」(36回分割)で定価12万円の端末を購入した場合

  • 24か月目までユーザーが支払う額は8万円
  • スマホを返却(下取り)することで残債(12か月分)で4万円の支払免除
  • ドコモは下取り金額を3万円に設定(計算)し、支払済の8万円と合算
  • 定価12万円-8万円(支払)-3万円(下取)= 1万円(2万円以下になる)

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2万円以上の割引をするために

上限2万円というのは過度な囲い込みに繋がらないための制限ですが、利用者が機種変更する際の割引額の制限にもなります。

そのためソフトバンクとKDDIは2万円以上の割引を実現するために、上記制限を受けないよう自社の契約者以外も端末が購入できるようにプログラムを設定しました。

ただし購入した端末にSIMロックがかかっている点と、割引の条件に次の端末の購入がある点が拘束力が高く、改正法の趣旨に反するとの指摘です。

早急な条件変更も

今回の指摘を受け、ソフトバンクとKDDIは新プランの条件などの変更を余儀なくされています。

現在予想されているのが端末購入時のSIMロック解除義務化ですが、その場合は端末持ち逃げ防止対策も必要になり、頭金制度などの導入も考えられます。

電気通信事業法の改正が10月1日ということもあり、早い段階でのプラン内容変更も考えられるので、ソフトバンク、auユーザーで端末購入を検討されている方は注意してください。

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