目的別キットレンズを選ぶポイント

キットレンズの特長を理解する

初めて一眼レフを購入する場合、多くの場合はレンズと本体がセットになったレンズキットを選びます。その時に悩むのがどのレンズキットを選ぶか。

一眼レフ初心者にとっては、レンズの焦点距離や慣れないカメラ用語なども相まって、なかなかハードルの高いところがあります。

今回はレンズの特長を抑えて、目的別でレンズキット選ぶポイントをまとめてみます。

センサーサイズと焦点距離

一眼レフを初めて購入するときに、ややこしいのがレンズの焦点距離。

一眼レフカメラはレンズの付け替えができることが大きな特長で、基本的に同じメーカーのレンズなら他の本体にもレンズを流用することができます。(いくつか制限はありますが)

ただ同じメーカーでもカメラによってセンサーサイズが異なるので、レンズを付けたカメラによって実際の焦点距離(写る範囲、画角)が変わってしまうことがあります。

これがよく言う35㎜換算というやつです。レンズの焦点距離はフルサイズセンサーのカメラに装着した場合を基準にして表記されています。

なのでレンズの焦点距離(写る範囲、画角)を考える場合、カメラのセンサーサイズによって変わることを知っておく必要があります。

細かい話を覚える必要はないですが、センサーサイズによってレンズの焦点距離が変わることを知っておくとレンズの特長を把握しやすくなります。

とりあえずレンズの焦点距離はAPS-Cなら1.5から1.6倍マイクロフォーサーズなら2倍になるとだけ頭の片隅に置いておいてください。

標準画角は50㎜(35㎜換算)

標準画角

あともうひとつ抑えておくと、レンズの特長を把握しやすくなるのが標準画角。

普段、特に意識せずに、人がぼんやりと見ているの風景(視野角)のことなんですが、レンズの焦点距離で表すとだいたい50㎜(35㎜換算)と言われています。

例えば目の前に見える風景をそのまま写真に切り取りたいと思えば50㎜(35㎜換算)のレンズ。

見える範囲よりもっと広く写したい場合は50㎜よりも短い焦点距離、風景の中の一部をクローズアップして大きく写したい場合は50㎜より長い焦点距離を使うといった考え方ができます。

ただしここで注意しないといけないのが先ほどのセンサーサイズ。レンズの焦点距離はセンサーサイズによって、APS-Cなら約1.5倍、マイクロフォーサーズなら約2倍になるので

標準画角と言われる50㎜(35㎜換算)は、APS-Cなら約33㎜マイクロフォーサーズなら約25㎜となります。

関連記事

レンズの焦点距離と写り方 初めて一眼レフカメラを買う際に、多くの場合レンズも同時に購入するのですが、問題になるのがレンズの焦点距離。 ...

キットレンズの特長

各社から様々なキットレンズのセットが販売されていますが、大きく分けると以下のように分類できます。

標準ズーム

APS-C機なら18-55mm、マイクロフォーサーズ機なら12-32mmといったレンズが一般的に標準ズームレンズと呼ばれます。

上記で説明した標準画角と言われる焦点距離の前後をカバーしており、一番使いやすい画角のレンズになります。

レンズサイズもコンパクトで軽く持ち運びも便利。旅行での記念写真や街角でのスナップなど使いやすいレンズです。

望遠ズーム

ダブルズームキットを選んだ場合、APS-C機なら55-250、300mm、マイクロフォーサーズ機なら35-100、150mmといった焦点距離のレンズが同梱されています。

焦点距離からもわかるように、標準画角よりも大きい焦点距離を使いたい場合のレンズになります。運動会や野鳥撮影など遠くの被写体を撮影するときに活躍するレンズです。

ただしAPS-C機の場合、望遠レンズは構造上、結構な大きさと重さになってしまいます。

また望遠レンズは、焦点距離が標準画角よりも長い距離から始まるので、近くの人を撮影する場合はレンズを交換するか、被写体から少し離れる必要が出てきます

一眼レフカメラのレンズ交換自体はそんなに手間がかかるものではありません。

ですが観客席からの撮影などカメラと被写体との距離が変えられない状況(近すぎて望遠レンズが使えないパターン)や、一瞬のシャッターチャンスを逃したくない撮影などでは、レンズ交換が不便に感じる場合があります。

便利ズーム

APS-C機なら18-140mm、マイクロフォーサーズ機なら12-100mm以上といった焦点距離のレンズが同梱されたセットが販売されている場合があります。

この手のレンズの特長は何といっても便利さ。標準レンズの画角にプラスして35mm換算で約200㎜の望遠域まで1本のレンズでカバーしてくれます。

コンデジに例えると約10倍ズームくらいの機能だと考えてください。標準ズームレンズを使っていて、少し大きく写したいなといった焦点距離をレンズ交換なしでカバーしてくれます。

ただしズームの倍率が高い分、レンズが大きく重たくなります。

単焦点レンズ

キットレンズとは少し異なりますが、APS-C機なら35㎜、マイクロフォーサーズ機なら25㎜といった標準画角の単焦点レンズとセットで販売されている場合もあります。

単焦点レンズというのはズーム機能が全くないレンズなので、写真の画角(被写体の大きさ)を変えるには自分の足で動く必要があります。

当然ズームレンズより不便なのですが、一つの焦点距離専用に設計されているので、基本的にズームレンズよりも画質がいい

あとF値(絞り値)が小さいものが多く、暗い場所にも強い背景ボケを作りやすいといった特長があります。コンパクトで軽いのも単焦点レンズの利点です。

写真の背景をガンガンにぼかしたい、画質重視でキレッキレの写真が撮りたいなど、目的がハッキリしているのなら単焦点レンズのセットがおすすめです。

レンズは一長一短

私は最初にダブルズームキットを買った口です。

ダブルズームキットを選んだ理由は、始めての一眼レフカメラなので色々撮ってみたかったのと、レンズ交換という響きに憧れがあったこと。

特に屋外だとレンズ交換が面倒だなと思うシーンはあり、便利ズームが少し羨ましいときもありますが、慣れれば何てことない作業です(落下だけは避けなければならない緊張感はありますが)。

その分、望遠レンズは長い距離使えるので一長一短です。

ネットなどを調べるとレンズに関する様々なレビューがあり、調べれば調べるほど悩んでしまうかもしれません。

ですが、どのレンズが一概にいい、悪いといったことはありません。自分の撮影目的に合わせて、自分が必要なレンズ、欲しいレンズを選んでください。

関連記事

初心者が一眼レフ、ミラーレスカメラを選ぶポイント インスタグラムの爆発的な普及も手伝ってか写真に興味を持つ方が増え、2017年のデジタ...
関連コンテンツユニット



スポンサーリンク
新規アドセンス20190329(20220415レスポンシブ)
新規アドセンス20190329(20220415レスポンシブ)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
新規アドセンス20190329(20220415レスポンシブ)