総務省が指摘している携帯電話料金を払い過ぎている利用者とは
総務省は携帯電話料金の値下げ実現に向け、昨年10月に「アクション・プラン」という指針を発表しました。
アクション・プランのなかでは携帯電話料金の現状についても触れられ、サブブランドなど低廉なサービスが提供されてきている一方、3大キャリアを利用する場合に選択肢が少ないと指摘。
結果多くのユーザーは、値下げを実感できない状況にあるとしています。
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改正前の2年縛りなどがネック
総務省は「アクション・プラン」のなかで現状の携帯電話料金について、以下のような見解を示しています。
- 低・中容量(データ通信量)プランについては、3大キャリア以外でサブブランドや格安SIMサービス(MVNO)で安いプランが存在する
- 大容量プランについては、国際的に見ても高位な料金水準
- 電気通信事業法の改正前の3大キャリアの期間拘束プランに加入し続けている人は、値下げを実感できない状況
改正前の期間拘束プランというのは、いわゆる2年縛りで中途解約金が高い(約9,500円)料金プランのことを指しています。
改正後もドコモ、auで2年契約プランが提供されていますが中途解約金は1,000円と大幅に引き下げられ、プラン変更などがしやすいよう変更されました。
電気通信事業法改正で変わったこと
2019年の電気通信事業法の改正で一番大きく変更されたのが、端末代金と通信費の分離です。
法改正の前は3大キャリアで2年など長期契約を前提に、端末(スマホ)代金の大幅な割引(実質0円での端末販売など)を実施していました。
ただこれには料金体系の複雑化、月額料金の高止まり、利用者の拘束、機種変更をしない利用者が割高になるなどの問題があり、法改正で端末代金と通信費をセットにした大幅な割引が禁止に。
そういった背景から法改正前の古い料金プランは、現行の料金プランより月額料金が高めに設定されている傾向があります。
改正後の料金プランでは中途解約金なども改善されましたが、料金プラン変更のタイミング(違約金がかからない更新月)を逃して、古い料金プランを継続して利用しているユーザーも多いのが現状です。
まずは料金プランの確認から
総務省がアクション・プランで携帯電話料金を払い過ぎている可能性があると指摘しているのは、電気通信事業法改正前の古い料金プランを継続して契約している利用者です。
現在提供されている(法改正後の)料金プランは端末代金の割引が無くなった分、古い料金プランより割安に料金設定されています。
中途解約金が発生しない契約更新月の確認が必要ですが、料金プランを法改正後の新しいものに変更するだけでも、同じサービス内容で月額料金が下がるケースがあるので確認してみてください。
中途解約金が安くなる(上限1,000円)だけでも、今後の乗り換え(MNP)などもしやすくなります。
総務省が目指しているのは通信事業社の競争の活性化で、利用者が乗り換え(MNP)などをしやすい環境の構築を進めています。
3大キャリアではプラン変更や乗り換え(MNP)手数料などの無料化も予定されているので、それらも併せて活用してみてください。
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