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5G開始で本格化するクラウドゲームサービス
先日ソフトバンクより2020年3月27日から5Gサービスを開始することが発表されました。
ドコモ、auも年内の5Gサービス開始を予定しており、提供エリアは限られますが携帯電話による大容量・高速な通信環境が整ってきます。
5Gの高速通信を活かすサービスはまだ手探りの状態ですが、そのなかで先行しているのがクラウドゲームサービス(ゲームストリーミングサービス)です。
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クラウドゲームとは
クラウドゲームサービスは、ユーザーがインターネット(クラウド)上に用意されたゲームをネット回線を利用して遊ぶことができるサービスです。
ゲームに関する処理は全てクラウド上で行い、ユーザーはその内容を映像として受信(ストリーミング再生)します。
従来の家庭用ゲーム機に例えると、ゲーム機本体やソフトがインターネット(クラウド)上にあるイメージです。
ユーザーはゲーム機本体やソフトウェアを用意する必要がなく、映像を受信する端末さえあれば利用できます。
クラウドゲームのメリット
クラウドゲームサービスの最大のメリットは、ユーザーごとにゲーム機本体とソフトウェアを準備しなくてもよくなる点です。
今までゲームを遊ぶにはユーザーごとにそのゲームに対応した機器(本体)とソフトウェアを購入する必要がありました。
しかしクラウドゲームサービスではサーバー上にすべて準備されるので、ユーザーごとに高性能なゲーム機やPCなどを持つ必要がなくなります。
金銭的負担が減ることで今までよりもゲームプレイ人口が増えることが見込まれており、各社が新しいビジネスモデルとして積極的に開発を行っている状況です。
増加するサービス
5Gサービスの本格化に合わせてクラウドゲームサービスを開始する会社が増えており、日本でも各社の競争が激化しています。
日本で現在提供されている、または開始予定のクラウドゲームサービスの主なものは以下のとおりです。
PlayStation Now(PS Now)
日本では先行してソニーがPlayStation Now(PS Now)というクラウドゲームサービスを2015年から提供しています。
一定の月額料金を支払うことでプレイステーションのゲームが遊び放題になる、定額制サブスクリプションサービスです。
今までは回線速度の関係で画質や操作遅延の課題があり、家庭用ゲーム機で遊ぶのに比べると快適性や利便性でやや遅れをとっていました。
ただ5Gの普及によってスマートフォンだけで高品質なプレイステーションのゲームが遊べるようになると、一気に拡がりを見せる可能性があります。
GeForce NOW
GeForce NOW Powered by SoftBank公式サイトより
PCのグラフィックボードなどで有名なNvidiaが行っているクラウドゲームサービスで、日本ではソフトバンクとの共同で提供されます。
日本国内では2020年6月にサービス開始予定で、現在は事前登録の受付中。
最大の特徴はSteam(スチーム)など他のサービスで購入したゲームをGeForce NOW上で遊べるという仕組みです。
高性能なパソコンやグラフィックボードを必要とする最新のPCゲームを、GeForce NOWを利用してスマホで遊ぶといったことが可能になります。
またソフトバンクの名前は付いていますが、ソフトバンクユーザー以外でも利用可能です。
Google Stadia
まだアメリカ国内限定ですが、Googleも昨年11月からクラウドゲームサービス「Google Stadia」を開始しました。
他のクラウドゲームサービスに比べ4K解像度の高画質で実行できる性能の高さなど、注目を集めています。
ただしサービスが開始されたばかりでまだソフトウェアの数も少ない状態で、日本でのサービス開始も未定です。
Project xCloud
まだベータテストの段階ですが、Microsoft(マイクロソフト)もクラウドゲームサービスを提供しています。
先日、日本国内でも2020年内にサービス開始することがアナウンスされました。
日本ではあまり普及しませんでしたが海外では家庭用ゲーム機Xboxの実績があり、ソフトウェアのラインナップも期待できます。
5Gの恩恵がダイレクトに
携帯電話での5Gサービスが本格的に開始されますが、まだ各社でその高速通信を活かすサービスを構築している段階でもあります。
その中ではクラウドゲームサービスが一歩先んじて開発が進んでおり、5G化による恩恵がダイレクトに受けられるサービスです。
まずエリアの拡充が前提条件になりますが5Gの普及によってゲームの遊び方も大きく変わってくるので、興味のある方はぜひ動向をチェックしてください。
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