望遠レンズでもできるマクロ撮影
一眼レフカメラを使っていると雑誌や他人の写真を見て「自分もこんな写真を撮ってみたい」と思うことがよくあります。
ですが、いざ自分で同じような写真を撮ろうしても、写真の種類によっては専用のレンズを使わないと絶対に撮れない種類の写真があり、機材の壁にぶつかることがしばしば。
例えば遠くにあるものを引き寄せて大きく写すには望遠レンズ、極めて小さなものをクローズアップして美しく拡大するのにはマクロレンズ。
変わったところでは周辺を歪曲させて180度の画角を写す魚眼レンズなど。
レンズを交換することで様々な写真が撮ることができるのは、一眼レフカメラの醍醐味でもあり楽しみでもあるのですが、いかんせんカメラのレンズは高価でしかも底なし。
明るい望遠レンズだと平気で100万円超える価格のものがあったりもします。
一枚の写真の為に高価なマクロレンズを
毎日、執事のじいやがロールスロイスで学校の送り迎えをしてくれる、しゃべるとき必ず語尾に意味なく「ベイビー」とつけるようなお金持ちの家に生まれたのならともかく。
庶民としては一枚の写真の為に、そうそう高価なレンズをポンポン買えるものではありません。
それに人の言葉をあまり素直に受け取らず、基本的に物事を斜めから見てブログで毒を吐くような。
どちらかというと”ちびまるこちゃん”に出てくる永沢君タイプに近い私としては、周りの人間に「お花を美しくアップで撮る為にマクロレンズを買う」とは口が裂けても言えない。
その言葉を口にする自分を想像することさえありえない。「予算」のことをわざわざ「バジェット」と英語に言い直す上司ぐらいありえない。
今まで長年大事に注意深く積み上げてきたイメージもあります。まあ、周囲には黙っておいて、内緒でレンズを買えばいいだけの話なんですが・・・。
で、今後マクロレンズを購入するかはさておき、現在の限られた財布事情と今まで周囲に与えてきた私のイメージなどを考慮。
現時点でのこのアジェンダ(課題)に対するアンサー(答え)としては「手持ちの望遠レンズで代用する」という結論に収まりました。では本題に移ります。
撮影機材
- ニコン D5500
- AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR(ダブルズームキットの望遠レンズ)
元の撮影データはファイルサイズが大きくなるので、このブログのflickerページで公開しています。
最短撮影距離はセンサーの位置から
望遠レンズで拡大写真を撮る場合、一つだけ気を付けないといけないのは、レンズの最短撮影距離です。
最短撮影距離というのは、「この距離より被写体に近寄るとピントが合わないのでヨロ。」という距離です。
望遠レンズの場合は結構その距離が長いので注意が必要です。
マクロレンズだと、だいたい20センチから30センチくらいのものが多いですが、望遠レンズだと最短撮影距離は1メートルから2メートルくらいになります。
最短撮影距離はレンズに書いてあるので確認してください
最短撮影距離
そのあたり最短撮影距離の短さ、ある程度まで近寄れる使い勝手の良さもマクロレンズのアドバンテージになります。
ちなみに最短撮影距離はカメラ本体の撮像面(センサーの位置)からの距離です。レンズの先端からの距離ではありません。距離はカメラの上にある距離基準マークから測ります。
距離基準マークから測る
望遠レンズで実際に撮影してみると
実際に望遠レンズを使い、被写体から最短撮影距離(約1.4m)離れて望遠で撮影すると、こんな感じの写真になります。
望遠レンズは手持ちだと手ぶれの可能性も上がるので、撮影時のカメラの固定やシャッタースピードなどには少し注意してください。
焦点距離 300mm 1/160 秒 f/8 ISO 100
焦点距離 280mm 1/60 秒 f/5.6 ISO 200
焦点距離 300mm 1/320 秒 f/5.6 ISO 200
ここから、さらにアップにしたいからといって被写体に近寄ったりすると、ピントが合わなくなります。
望遠レンズではこれ以上はどうやってもマクロレンズのようには大きく写すことができないので、後は切り取って構図を整えます。
上の写真はブログ用に圧縮してありますが、元データは6000×4000の2400万画素の写真なので、ブログ用くらいならば少々切り取っても大丈夫です。
マクロレンズとは違った味が
マクロレンズで撮った写真が持つ、独特のボケの美しさや幻想的なグラデーションなどの表現は望遠レンズでは限界がありますが、それなりの雰囲気のある写真にはなります。
もしマクロレンズと同じ写真が望遠レンズで撮れるなら、誰もわざわざ高いお金出してマクロレンズ買わないですしね。あくまでマクロレンズ風です、そこはご了承ください。
まあシェフの気まぐれ風サラダくらいの感覚で楽しんでください。実際にシェフが気まぐれでサラダを作る訳ないんですよ。
みんな知ってます。冷静に考えればわかります。解って注文してるんです。目くじらを立てて鬼の首を取ったように「気まぐれ風」ってなんだよと指摘するのは子供のすることです。
わかりますね。
ちなみにこのブログではみなさんの率直で忌憚ないコメント、メッセージを心よりお待ちしております。