格安の5G対応スマートフォン「P40 lite 5G」をファーウェイが発表
2020年6月2日ファーウェイから日本向けのAndroidスマートフォン3機種が発表されました。
内2機種は5G対応のスマートフォンで、やや性能を抑えた普及モデルの「P40 lite 5G」は39,800円の低価格を実現しています。
ただし米国の禁輸措置の影響でGoogleアカウントなどのサービス(GMS)が利用できないこともあり、現時点で3大キャリアの取り扱いの予定はありません。
日本国内では「IIJmio」「イオンモバイル」「エキサイトモバイル」の格安SIMサービス3社と家電量販店、AmazonなどECサイトでの販売が予定されています。
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P40 lite 5Gの基本スペック
ファーウェイの「P40 lite 5G」の主要なスペックは以下の通りです。
P40 lite 5G | |
初期OS | EMUI10.1(Android 10) |
CPU | kirin 820 5G |
メモリ(RAM) | 6GB |
保存容量(ROM) | 128GB |
ディスプレイ | 6.5インチ液晶 |
ドット数 | 2400×1080 |
バッテリー | 4000mAh |
外部メモリ | HUAWEI NMカード(最大256GB) |
カメラ | 外側 6400万画素、800万画素、200万画素×2の4レンズ
内側 1600万画素 |
本体サイズ | 約162.3 x 約75 x 約8.58 (mm) |
重さ | 約189g |
その他 | nanoSIM×2、指紋認証
NFC対応、おサイフケータイ非対応 |
価格(税別) | 39,800円 |
OSはAndroid10ベースのファーウェイ独自OSのEMUI10.1。CPUはミドルレンジ向け最新のkirin 820 5G。
RAM容量が違いますが、同じkirin 820 5Gを搭載したHonor 30S(RAM 8GB)のベンチマーク結果では、ハイエンドモデルに迫る高スコアを出しているCPUです。
単純なスコアの比較だと少し前のハイスペックモデル(HUAWEI Mate 20 Proなど)に搭載されていたkirin 980と同等の処理能力になります。
RAMも6GB搭載されておりミドルレンジでは上位。
外部メモリで容量を追加する場合はファーウェイ独自のNMカードになりますが、内蔵のROMが128GBとかなり余裕ある容量です。
nanoSIMのスロットが2つで2枚挿しの運用も可能。価格と性能のバランスを考えると、かなりコストパフォーマンスの高い端末になっています。
ただしNFCに対応していますが、おサイフケータイ(FeliCa(フェリカ))に対応していない点は注意が必要です。
Googleのサービスが使えない
「P40 lite 5G」(※P40シリーズ)の最大のネックはGoogleアカウントなどのサービス(GMS)が利用できない点です。
Android端末の場合、ほとんどのユーザーはGoogleアカウントとセットで運用しており、GoogleフォトやGoogleドライブなど多くのサービスを利用しています。
2台持ちのユーザーであれば併用も可能ですが、スマホ1台で運用する場合はユーザーが既に構築しているGoogleアカウントの環境をHUAWEIのサービスへ切り替える必要が出てきます。
ファーウェイでは独自のHUAWEI MOBILE SERVICES(HMS)やHUAWEI AppGallery(アプリ配信プラットフォーム)を立ち上げましたが、まだスタートしたばかりです。
有名どころではLINEなどがAppGalleryで配信されていますが、今後Googleの代替サービスをいかに構築するかが課題として残ります。
ユーザーを選ぶ端末
P40 lite 5Gは基本性能も高くカメラ機能も充実しており、バッテリー容量も十分なものがあります。
5Gにも対応しておりミドルスペックとはいえコストパフォーマンス抜群の端末です。
ただGoogleのサービス(GMS)が利用できないのはやはり敷居が高くユーザーを選び、特に初心者などには勧めにくい端末です。
現時点ではアメリカの禁輸措置が解除されるか不透明な状態なので、今後はファーウェイ独自のHUAWEI MOBILE SERVICES(HMS)がどれだけ充実するかにかかっています。
AndroidではそろそろPixel 4a(Pixel 4の普及モデル)の発表が噂されており、P40 lite 5Gはスペック面や価格、GMS非対応の件なども含め注目されている端末です。
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