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クラウドSIM(クラウドWi-Fi)の基本的な仕組み
ここ数年クラウドSIMという仕組みを利用したWi-Fiサービスが増えていて、テレビなどを中心にデータ容量無制限のWi-FiサービスのCMをよくみかけます。
以前からモバイルWi-Fiサービスはあったのですが、従来より比較的安価で運用できることもあり利用者が増えています。
ただしある程度スマートフォンに慣れた方でないと通信の仕組みなどがわかりにくく、トラブル時の対処などが難しい面があります。
この記事では最近流行っている無制限Wi-Fiはどういったサービスなのか理解しやすいよう、クラウドSIM(クラウドWi-Fi)の基本的な仕組みを解説します。
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クラウドSIMの仕組み
通常スマートフォンをインターネットに接続するために、通信を行うための情報が書き込まれたSIMカードが本体に挿されています。
従来のモバイルWi-Fiサービスも同じで、スマートフォンの代わりにルーターにSIMカードを挿して通信を行う仕組みです。(※下図の左側)
クラウドSIMの概要図
一方クラウドSIMを利用したサービスでは、Wi-FiルーターにSIMカードはありません。※サーバーとの通信用のSIMは装備
その代わりルーターには仮想SIMという仕組みが用意されていて、専用のSIMサーバーにあるSIMの情報をルーターに書き込んでインターネットと通信を行います。
サーバーには複数のSIMカードが用意されており、利用者の位置情報などから最適なSIMカードが選ばれて使用する仕組みです。
クラウドSIMのメリット、デメリット
従来のモバイルWi-FiサービスとクラウドSIMを利用したWi-Fiサービスの最大の違いは、複数のSIMカードを複数のユーザーが共有して使用するかたちになることです。
メリット
SIMカードを複数使用することによって以下のメリットが生まれます。
- 通信可能エリアが広い
- SIMのまとめ買いによる料金メリット
- 海外での利用が容易
SIMサーバーには複数のSIMカードがあるので、ある通信会社で繋がらないエリアでも他の通信会社のSIMカードを利用するといったことが可能になります。
また通信会社からSIMカードを大量に購入することになるので一人あたりの料金は下がり、サービス会社は従来のモバイルWi-Fiより安く提供できます。
あと海外の通信会社のSIMカードも用意されているので、別料金はかかりますが比較的容易に外国でも通信が可能です。
デメリット
ただ一方で以下の点には注意が必要です
- スマホとは別に機器(ルーター)を携帯する必要がある
- どのSIMカードで通信をするかユーザーは選べない
- ユーザーの通信容量が増えすぎると障害が発生するリスク
まず普段スマートフォンの他にもう一つ機器(ルーター)を持ち歩く必要があります。
ルーター自体それほど大きいサイズのものではないですが、スマートフォン1台分くらいのサイズがあり充電も必要です。
また通信を行うSIMカードはサーバー側で割り当てられるので、ユーザーが任意に選ぶことはできません。
通信速度が遅い場合はルーターの電源を一度切って再起動する方法もありますが、手間もかかるし改善されない場合もあったりとやや面倒です。
またサービス会社によっては用意しているSIMのデータ通信量が足りずに、低速通信になってしまう障害が頻発しているケースがみられます。
コスパは高いが中級者向け
クラウドSIM(クラウドWi-Fi)は比較的で安価で多くのデータ通信量が利用できるメリットもありますが、通信障害などのリスクもあり発展途上の面があるサービスです。
コストパフォーマンスは高いですが、ある程度スマートフォンの操作などに慣れた中級者向けのサービスです。
仕事用のメイン回線としてのモバイルWi-Fiの利用を考える場合、従来の1枚のSIMカードを使うモバイルWi-Fiサービスを選ぶのも、リスク管理の面を考えると有用な選択です。
ただ上手く活用すればデータ容量無制限でそこそこ速い通信速度が3大キャリアよりもかなり安く運用できるので、興味のある方はチェックしてみてください。
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