目次
屋外で絶大な威力を発揮するカメラアクセサリー
先日、晴れた日に一眼レフカメラを持ち出して屋外撮影しているときに、あるご高齢のカメラマンとお話をする機会がありました。
私が撮った写真のピントを確認するため、カメラ背面の液晶モニターを手で囲いながら画面を覗き込みブツブツと独り言を言っていると背後から人の気配が。
やや落ち着いた感じの男性の声で「カメラ、ニコン使ってるの?」と声をかけられました。
同じニコンの一眼レフユーザー
振り返るとそこには大リーグロサンゼルス・エンゼルスの赤い野球帽をかぶった、白髪で少し小柄なご高齢の男性が立っていました。
にこにこと温和な表情のいわゆる好々爺(優しいおじいさん)といった感じのする方で、その方も手に一眼レフカメラが。
そこにつけられているストラップには黒地に黄色で「Nikon」の文字が。
一眼レフカメラをお持ちの方はわかると思いますが、レンズ交換式の一眼レフカメラではメーカー間でレンズの互換性がありません(基本的にニコンのレンズはニコンしか使えない)。
そういった背景から同じメーカーのカメラの方を見つけると、同志を見つけたような親近感を持つことが結構あります。例えるならば、携帯電話のキャリアに近いかもしれません。
携帯電話の契約しているキャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)が相手と同じときに感じる親近感。あれを10倍ぐらい結束を強くして、10倍くらい対抗意識を強くした感じです。
某有名巨大匿名掲示板群で、日々結論がでない血みどろの論争が繰り広げられている原因のひとつは、この意識が根底にあります。
使っているカメラの話題で
撮影もひと段落していて暇だったのと、同じニコンユーザーという親近感も手伝い、私はいつもより言葉数多く饒舌に。
「はい入門機のD5500使ってます、まだカメラ始めたばかりで日が浅いですけど」とフレンドリーに答えました。ですが、これが失敗でした。
その瞬間、白髪のおじいさんのルンが、瞳が「小僧、かかったな」と言わんばかりにピカッと鋭く光り(私の主観)、ゆっくりと一言「そうなんだ、私もカメラ新しくしたばかりなんだ」と。
口元にニヤリと不敵な笑みを浮かべながら(私の主観)、目の前に差し出して見せてきたカメラは、先日発売されたばかりのニコン「D500」。
D500はニコンのAPS-C一眼レフのフラッグシップモデル(定価だと本体だけで約26万円くらいする高級機)で、今ニコンユーザーの注目を集める話題の機種。
感のいい方はもうわかったと思いますが、そのおじいさんが話しかけてきた目的はD500の自慢話でした。
おじいさんはD500の使い心地のよさ、性能の良さを延々と語りはじめ、頼んでもないのに秒速10コマの高速シャッターを実演してみたり。
首から下げていたカメラアクセサリー
相手はご高齢だし、こちらもフレンドリーに対応した手前、邪険に扱うのも大人気ないと思い、余計なツッコミなどは入れず大人しく話を聞くことに。
ただおじいさんの話は同じ内容の繰り返しも多く、延々と自慢話を聞かされるていると、さすがに集中力が。
途中から話を聞いているふりをしながら頭の中では「実はおじいさんが沼に落とした斧系の妖精で”じゃあ、このD500は君にあげるね”とか言わねえかなあ。」とか、「そうか、妖精だから赤いエンゼルスの野球帽かぶってたんだ、納得。」とか、くだらない妄想を爆発させながら、話が終わるのを待っていました。
結局、おじいさんは若い頃陸上をやっていて、何年か前の明石海峡大橋のマラソンで賞状をもらったという話までして、もちろんD500を置いていくことなく去っていかれました。
で、その時おじいさんが首から下げていたのが、今回紹介する液晶モニタールーペです。
シリコンカバー付の拡大鏡
液晶モニタールーペがどんなアクセサリーかというと「日中屋外でカメラの液晶画面が、劇的に見やすくなる」というアイテムです。
携帯電話でもそうですが、日中の太陽が出ている屋外で液晶の画面は非常に視認性が悪くなります。なのでだいたい手で影を作ったり、日陰に移動して画面を確認したり。ただそれでも結構見づらい。
とくに一眼レフカメラなどで写真を確認する場合、どこまでピントがきっちりと合っているか細部まで確認できないことも多く、家に帰ってPCで見てみるとピントが甘く悔しい思いをすることがあります。
晴れた日の屋外撮影で、写真を撮った直後にその場で細かいところまで確認できるという、おすすめのカメラアクセサリーです。
どの程度見やすくなるのか
実際に液晶モニタールーペを使うと画面がどんな感じに見えるか、写真を撮ってみました。
日差しの強い日中屋外で液晶画面を撮影
写真なのであくまで参考にとどめておいてほしいのですが、普通に室内で液晶画面を見るときよりもハッキリと写真の詳細を確認できます。
前出のおじいさんに試しに使わせてもらったとき、その見やすさにちょっとテンションが上がり過ぎて、私はおじいさんが首から下げていたルーペを思いっきりひっぱってしまい、よろけそうになってしまいました。
拡大鏡で画面も大きく
このルーペは本体がシリコンでできており、液晶画面をピッタリと隙間なく囲います。そのおかげで手で覆い隠すよりしっかりと光が遮断されるので非常に視認性が高くなります。
またモニターを覗くところが拡大鏡になっていて画面が大きく見えるので、写真の細部まで確認しやすくなります。
室内などの液晶が見やすい環境でも、拡大鏡として一回り大きい液晶画面で写真を確認するといった使い方もできます。
ちなみに私は写真を撮影するときに眼鏡を使いますが、ルーペの接眼部もシリコンなので眼鏡をかけたまま使用することができます。
眼鏡をかけているため接眼部との間に少しだけ隙間ができますが、問題なく綺麗に液晶画面を確認することができます。
視度調節機能が無い点は注意
ただしこの商品は視度調節機能がついていません。
Amazonなどのレビューや口コミなどを確認する限り、多くの場合で問題なく使用できていますが、個人の視力の関係で画像がぼやけてしまう可能性があります。
できれば店舗などで試着させてもらったり、知り合いで持っておられる方に貸してもらうなどしておくと安心です。
どうしてもぼやけてしまう場合は、少し値段が上がってしまいますが、他社から視度調節がついた製品も販売されています。
ルーペは写真を撮影するのに必ずしも必要ではない、無くても頑張ればなんとかできるカメラアクセサリーです。
ですが、一度使ってみるとその視認性の良さ便利さに魅せらて、私は気が付くとAmazonでポチってました。みなさんも機会があれば、ぜひ一度試してみてください。
知らないおじいさんの、興味のないマラソンの話を、長い時間炎天下で聞かされたフラストレーションが吹っ飛ぶくらい、かなり自信を持っておすすめできるアイテムです。
関連記事