後輩男子部員の下半身を撮影して女子生徒へ送信
京都市立の中学ラグビー部で、3年生の男子生徒が後輩の裸の下半身を撮影し、無料通話アプリLINEで複数の女子生徒らに送信したとして、京都府警は市立中学3年の男子生徒(14)を児童買春・ポルノ禁止法違反容疑で書類送検しました。
携帯電話からLINEを使って
2014年の春に行われた同校ラグビー部の合宿中に事件は起こりました。
合宿で使用していた宿泊施設において、先輩の男子生徒ら3人はラグビー部の後輩ら8人に対し下着を脱ぐように強要。
その後、携帯電話などで後輩らの裸の下半身を撮影し、LINEを使って友人らの女子生徒に送信をしました。
その後、写真を確認した保護者らが学校側に相談したことで事件が発覚。
調査の結果、男子生徒3人は継続的に暴行や金品の要求を繰り返しており、校長は「悪質ないじめで、決してあってはならないことだった。」とコメントしています。
警察は3人の中で写真を送信した裏付けが取れた男子生徒1名を、保護観察処分を求める意見を付け書類送検をしました。
調べに対し男子生徒は「後輩が嫌がるのを面白半分で撮影した」と話しているそうです。
繰り返されるSNSでの流出事件
毎日のようにニュースに上がるソーシャルメディアを使った事件や事故。ソフトウェアは日々進化し、どんどん便利になっていますが、使う人間のほうがその進化に対応できていません。
書類送検された中学生は、ものごころもつかない小さな頃からネットに触れる環境にありながら、今回の事件を起こしてしまいました。
機器などを使ってインターネットを利用する能力とネットリテラシー教育とは、別物であることがわかる典型的なケースです。
優先して教えるべきはネットリテラシー
最近はスマホの普及が著しくパソコンに触れる機会が減っている為、全体のインターネットを利用する能力(機械をつかう能力)が以前より低下している調査結果もありますが、それは後からなんとでもなります。
まず優先して教えなければいけないのは、ネットリテラシーのほうです。
インターネットは公共の場であり、決して完全に匿名性が守られた空間ではないことを周知徹底するほうが大切です。
最近、会社の新入社員研修でネットリテラシー教育が積極的に行われるのも、そういった背景が絡んでいます。
ソーシャルメディアの利便性ばかりが強調される場面が多いですが、子供にはまずリスクこそ先にしっかり教えていくことが重要です。