常勝と不敗、天才ふたりをめぐる宇宙群像劇「銀河英雄伝説」

月の写真

英雄たちの生き様を描くスペースオペラの傑作

世界で最も長く放送されているアニメ番組として「サザエさん」がギネスブックに認定されました。

第1回の放送から日曜日の18時30分という変わらないスタイルで約47年間(2016年現在)放送されており、現在も記録更新中です。

それまでギネス認定を受けていた米アニメ「ザ・シンプソンズ」が約25年なので、アニメ大国日本の面目躍如といったところでしょうか。

ちなみにドラえもん(1979年放送分)はシンプソンズの記録とだいたい同じくらいで、約26年間放送されています。

面白いですが長いので注意

ちなみに当時のドラえもんの声は現在の水田わさびさんでなく、近年の人気作品ダンガンロンパでモノクマを演じられた大山のぶ代さんです。

最新シリーズではちびまる子ちゃんで有名なTARAKOさんがが演じられます。

明るくほがらかなイメージのドラえもんの声で、正体不明のクマのぬいぐるみが冷酷非道な台詞を吐くというインパクトが不気味さを増し、古い世代にもダンガンロンパが大きく反響を呼んだ理由のひとつでもあります。

知らなかった若い世代は覚えておいて、知り合いのオールドタイプに媚を売りましょう。

銅像

だいぶ話がそれましたが、最近のアニメは基本1クール(13話前後)で簡潔するスタイルが主流になっていますので、長い作品を嫌う傾向があります。

ですが私がおすすめのアニメを聞かれたとき、かならずこの「銀河英雄伝説」をお勧めします。

相手がその長さを聞いたとたん「こっちは気軽に観れるアニメ作品を聴いてんだよ」といった風な露骨に嫌な顔をされることがあります。

そんなときはこちらも意地になって、余計にこの作品ばかりプッシュして無理やりDVDなどを押し付けたりするのでお互いさまですが。

でも安心してください。さすがにそんなサザエさんレベルの長さの作品を気軽に他人に勧めたりはしません。私もいい大人です。常識はわきまえているつもりです。

ただ、確かに他の作品と比べるとほんのちょっとだけ長い作品であることは確かなので(※本編シリーズ全110話)、視聴される際は注意して下さい。

舞台化などを重ねるロングセラー作品

原作は田中芳樹さんのSF小説で、銀河系を舞台にした国家間の権力闘争を描く英雄群像劇。

アニメの放送開始は1988年で約27年前の作品ですが、和製スペースオペラアニメの最高峰と支持するファンもいます。わたしもその一人です。

アニメをはじめ、コミックス、ゲームなど関連商品も数多く制作されており、近年では宝塚歌劇にて舞台化もされました。

異例のロングセラーを続ける作品で、今もなお新たなファンを増やし続けています。

人類が宇宙へとその生存域を広げた時代、現れた2人の戦争の天才を中心にストーリーが進みます。

国家の興亡をかけた戦闘、政治闘争や権謀術数、登場人物たちの葛藤や人間模様がテーマとして描かれていきます。

政治や宗教といった重厚なテーマ

銀河英雄伝説はタイトルが示す通りスペースオペラですが、SFの要素はあくまで舞台装置で必要最小限にとどめられており、基本的にストーリーは人間ドラマが中心です。

そこに国家観や政治経済、社会や思想、宗教や倫理観など重厚なテーマが絡んできます。各々が自分の置かれた環境の中で、葛藤しながら自らの道を進んでゆく。

理想と現実の狭間で苦しんだり、互いを認めながらも譲れぬ信念の為ぶつかり合ったり、自ら間違いだと理解しながらも引き返すことができなかったり、人間臭い熱いドラマが展開されます。

こう書くと難解な作品に感じられるかもしれませんが、決して難解な作品ではありません。

例えば主人公の一人であるラインハルトの行動原理は明快で「姉と親友」を取り戻す。この一点につきます。

そのシンプルで純粋な希望を叶える為に、ラインハルトは行動し葛藤していきます。

そういった人間の機微が、詳細に創り上げた世界観のなかで丁寧に描写されており、視聴者を銀英伝の作品世界へと引き込んでいきます。

コインチョコレート

個性豊かな登場人物と味のある台詞

またこの作品の魅力の一つは登場人物がいちいち格好いい。主人公の二人を始め、個性豊かな魅力たっぷりの男たちが、これでもかとばかりに次々と登場してきます。そして台詞も格好いい。

具体的な台詞はネタばれになるといけないので控えますが、そのキャラクターの個性にぴったりで味がある台詞を連発します。実際に使いたくなるような名台詞も多いです。

ネットの某匿名巨大掲示板群などで、よくアニメの台詞を引用して書き込みをされている姿を見かけますが、元ネタがわからないときは「銀河英雄伝説」を疑うとけっこうたどり着けることがあるので覚えておくといいです。

とくに役には立ちませんが優越感に浸れます

あと余談ですが長編作品で登場人物が多く、作中には多数の有名男性声優さんたちが出演されており、マニアの間では銀河声優伝説と呼ばれているのは有名な話です。

サザエさんに比べれば

巷では長い長いと言われる本作品ですが、本編はたった110話(1話30分)です。同じテレビ東京系で放送された「ケロロ軍曹」(全357話)と比べても約三分の一なのでそんなに長くありません。

レンタルで借りたとしてもたった28巻(1巻4話収録)です。たまに動画配信サイトで無料配信していることもあります。

知ってしまったのも何かの縁だと思ってください。今すぐとは言いません。ですがいずれ諦めて視聴してください。損はさせません。たぶん。

ちなみにこの作品リメイクが決定しています。ファンにとっては嬉しい限りなんですが、昨今予算が厳しいと言われるアニメ産業において、全部で何話を制作する予定なのか気になるところです。

個人的な希望を言わせてもらえば、削るようなところはあまりないので、全110話のフルリメイクを希望します。

ただ普通に考えて週一回放送としても2年くらいかかるんですけど、できれば月~金で。あと外伝も52話ほど…。

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