民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」
16日、在京民放5社※は広告付の無料動画を配信するサービス「TVer(ティーバー)」を共同で立ち上げることを発表しました。
※日本テレビ放送網株式会社、株式会社テレビ朝日、株式会社 TBS テレビ、株式会社テレビ東京、株式会社フジテレビジョン
放送中のドラマ、バラエティなど各社約10番組程度の配信を予定しており、テレビ放送が終了後に期間限定で約1週間、次回放送までの間視聴が可能になります。
サービスはマルチデバイス対応でPC、スマホ、タブレットから視聴が可能です。
今回サービスを開始する目的として挙げられているのは大きく2点。視聴者・ユーザーの利便性の向上と、公式サービスの充実による違法動画配信の撲滅にもつながるとしています。
ティザーサイトも同時に公開
公式発表に伴い、プロモーション用のWebサイトも公開されています。
Webサイトでメールアドレスを登録しておくと、サービス開始の準備が整いしだい最新情報が送られてきますので興味のある方はご登録を。
ちなみにこのWebサイトの下部には、現在民放5社が行っている無料動画配信サービス(日テレ無料TADA!など)へのリンク5つ全部が貼られています。
これらのサービスをよく利用される方はTVerをひとつブックマークしておくと便利です。
若者を中心とした深刻なテレビ離れ
こういったテレビ番組の無料配信やPC、スマホ、タブレットへのマルチデバイス対応といったサービス拡充の背景には、若者を中心とした深刻なテレビ離れがあります。
各種調査でもテレビ視聴時間は減少傾向にあり、一方でインターネットへの接続時間が増えてきています。
スマホの普及によるTwitterやLINEやなどSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の利用増加。
多くの情報が簡単に手に入れられる環境が整うのに連れて、若者の間で拡がる既存メディアへの不信感もネットへの依存を高める結果に繋がっています。
動画を観ないのではなくテレビを観ない
ユーザーは様々な選択肢のなかから娯楽を選びます。
Youtubeがこれだけ視聴されている現状を見るかぎり、決して動画を視聴しないわけではありません。テレビの視聴率が上がらないのは、単純にコンテンツのミスマッチです。
昔のように「とりあえずテレビをつける」時代は終わりました。
求められているものは何なのか、なぜテレビを選択しないのか、テレビ局は真剣に向き合っていかないと今後もテレビ離れは続いていきます。
ちなみにTVer(ティーバー)の名前の由来関しては以下の通りです。
ユーザーの誰もが、場所や時間の制約から解放され、もっと自由に、もっと自分に合わせてテレビ番組を楽しめるようになります。そんな新しいスタイルでテレビを視聴する人たち(=TVer)が世の中にどんどん増え、テレビをこれまで以上に楽しんで頂きたいという願いを込めてつけました。
プレスリリースより
広告を舞台にしたユーザーの動画視聴時間の奪い合いという、新しい競争の時代に入っています。