自治体のコスト削減
現在、ふるさと納税を利用する場合、多数の自治体の情報をまとめた民間のポータルサイトがよく利用されています。
利用者にとって利便性が高いサービスですが、一方でそういったポータルサイトへ情報を掲載する際に自治体は手数料を払います。
当然その手数料は自治体が負担することになり、寄付金を集めるために広告費を使うという状況が発生しています。
そういった自治体の手数料負担などを軽減する目的で、自治体が自ら運営する「ふるちょく」というふるさと納税ポータルサイトが2018年12月に立ちあげられました。
ふるちょくの特徴
ふるちょくに参加している自治体は、山梨県富士吉田市、福岡県福智町、宮崎県小林市、鹿児島県南さつま市、 大阪府泉佐野市の5つ。
現在、ふるちょくへの参画を検討している自治体もあり、今後参加する自治体は増える予定です。
ふるちょくの一番の特徴は、サイトへの掲載に関して自治体の手数料が無料という点です。
今まで周知のために掛かっていた手数料コストが減ることによって、その分自治体の収入が増え、各行政サービスの充実などが期待できます。
6月以降に規制
現在ふるさと納税制度は現在見直しが行われており、今後、返礼品に関しては調達費が寄付額の30%以下の地場産品に限定される予定です。
違反した自治体に対しては、税の優遇対象から外すことも検討されています。
Amazonギフト配布で物議を呼んでいる泉佐野市ですが、今回の騒動の背景にはに寄付金獲得競争に伴う話題つくりの面が大きく、その背景には広告費増加の問題があります。
本来の趣旨に戻って
ふるさと納税は制度設立から日が浅く、本来の趣旨から逸れた運用も多く見られ、まだまだ問題点や課題が多く残されています。
ただ一方でふるさと納税を利用した被災地などへの寄付金が増加し、復興に役立てられているといったプラスの側面もあります。
どうしても返礼品に目がいってしまいがちですが、利用者も少し冷静に「お世話になった地域を応援する」とった本来の趣旨を意識して、賢く利用したいところです。
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